抗ウイルス×射出成形|抗ウイルス機能を既存品や開発品に装備

お客様のプラスチック成形品に
抗ウイルスという付加価値を!

積水テクノ成型は、既存品や新商品を問わず、『抗ウイルス※1成形品』の開発をサポートします。
SEKISUIグループの技術ノウハウと開発リソース、生産体制などをフル活用して、お客様が理想とする製品を商品企画から試作品開発・検証テストを行いながら、量産化までを実現します。

SEKISUIグループの技術ノウハウと開発リソース

抗ウイルス機能搭載プラスチック成形品
(射出成形/インジェクション)

[抗ウイルス成形品]

抗ウイルス成形品
積水テクノ成型のプラスチック成形品。工場や倉庫、公衆浴場、空港の手荷物検査場でおなじみの定番品

ウイルス感染症のパンデミック以降、抗ウイルス性能を持つ日用品や生活用品、
衛生用品などの市場ニーズが急速に高まりました。
社会のコモンセンスや、人のライフスタイルの変化を受けて、
商業施設や公共施設、公共交通で使用するプラスチック成形品にも
抗菌や抗ウイルス※1といった機能性が求められています。
積水テクノ成型は、抗ウイルス加工剤と射出成形の2つの技術を融合させて、
量産可能な『抗ウイルス成形品』の開発に成功しました。

※ 脚注は、本ページの「用語解説」にまとめています

抗ウイルス成形品の3つの強み・
導入メリット

自社製 抗ウイルス加工剤を
ベースにした樹脂ペレットを独自開発

抗ウイルス機能のほかに、「1.メンテナンス性」「2.生産性」「3.耐久性」の3つの強みを持つ、プラスチック成形品です。

抗ウイルス加工剤を樹脂に混錬させることで「抗ウイルス薬剤含有樹脂(ペレット※2)」を生成します。同ペレットを射出成形機(インジェクション)※3の材料として投入することで、抗ウイルス成形品を製造することができます。

仕上げ加工が不要な射出成形のメリットを活かせるため、大量生産が見込めるプラスチック成形品に最適です。また、製品サイズの大小を問わず、複雑な形状も再現でき、既存の金型を流用可能なので、幅広い産業ジャンルでのプラスチック成形品を、抗ウイルス化させることができます。

3つの強み
メンテナンス性と生産性、耐久性の3つの強みを持ち、手指からのリスクに気を配る時代において日用品から工業生産品まで幅広く活用できる

[ 抗ウイルス成形品の製造フロー ]

製造フロー

抗ウイルス成形品の製造プロセス。既存金型を流用することで、『抗ウイルス薬剤含有樹脂』によって抗ウイルス成形品を製造可能

抗ウイルス成形品のメリット

持続的な抗ウイルス効果
メンテナンス作業からの解放

抗ウイルス成形品は、表面に抗ウイルススプレーを塗布するのではなく、材料自体に抗ウイルス加工剤を混錬し抗ウイルス化させているので、効果の持続が期待でき、定期的なメンテナンス作業から解放されます。

積水テクノ成型製は、自社製プラスチック成形品『角かご』などの定番品を抗ウイルス成形品として製品化します。その他、お客様独自開発の新造プラスチック製品にもOEM/ODM※5対応可能ですので、お気軽にご相談ください。

メンテナンス作業
工場や倉庫、飛行場などで使われる搬送用パレット、大型トレイなどで
抗ウイルス成形品の機能性や有効性が発揮できる

[ 通常品と抗ウイルス成形品の比較 ]

通常品と抗ウイルス成形品の比較
通常のプラスチック成形品と、抗ウイルス成形品との比較(メンテナンス性、耐久性、特長とメリットなど)
汎用プラスチック製品

ダストボックスや分別用のゴミ箱、汎用プラスチック製品に使用可能

応用可能な産業ジャンル

既存成形品への付加価値追加と、
新価値を持つ新製品の創造を共創

抗ウイルス成形品は、ウイルスへの予防策を必要とする、様々な産業ジャンルでの応用が見込めます。例えば、日常生活環境材や一般消費材、工業材といった、既存のプラスチック成形品に抗ウイルス機能を追加でき、時代のニーズに合った代替品となります。

既存製品に新しい付加価値を持たせた新製品の共同開発をサポートします。

抗ウイルス成形品は、医療や福祉関連施設、公共施設・乗り物、ホテルなどの宿泊施設、住宅やオフィスビル施設など、あらゆる日常シーンや、専門性の高い産業分野でのプラスチック成形品として「社会実装」が見込めます。

既存のプラスチック成形品
既存プラスチック成形品への付加価値を追加
日常生活品や、製造業のモノづくりに不可欠なプラスチック成形品の代替品として活用可能。頻繁で面倒なアルコール消毒や、定期的なコーティングが不要
新コンセプトのプラスチック成形品を共同開発
医療や介護施設や、公共施設の装備品として導入が期待されるほか、自動車の内装材などの産業用プラスチック成形品としても効果が見込める

お客様対応フローと生産体制

製品研究開発者様や製造エンジニア様と
抗ウイルス成形品の製品化を目指す

積水テクノ成型は、『抗ウイルス成形品』を必要とされる各産業ジャンルでご活躍するエンジニア様に、ご要望するスペックや環境条件などの仕様要件にベストマッチするよう設計から試作生産、評価試験、さらに量産化までトータルでご提供します。
既存の成形品への機能追加はもちろん、世の中にまだない新コンセプトのプラスチック成形品づくりの開発まで、金型設計から樹脂の種類、グレード選定まですべてご支援可能です。

プラスチック成形のリーディングカンパニーであるSEKISUIグループの技術ノウハウや、量産化インフラ設備と、グループ内外の開発・製造ネットワークを活かし、どこよりも迅速かつ着実にプロジェクトを進めて参ります。

開発から納品までのフロー
抗ウイルス成形品の製造フロー。打ち合わせから設計・開発、試作製作、納品までベテランエンジニアがお客様を伴走

積水テクノ成型の高度な射出成形技術と
CAE解析による信頼性重視のモノづくり

製品開発において、部品開発エンジニア様との密接な関係を構築しながら、設計から試作品製作、製品化・量産にいたるまで手厚くサポートさせていただきます。

積水テクノ成型は、「車輌部品」「産業用品」「土木資材用品」の3つの分野での射出成形事業を基幹ビジネスとし、特に車輌部品関連では、高い意匠性と機能性が求められる、外装や内装部品づくりの開発・生産技術、ノウハウを保有。CAE解析※6をもとにした設計から、金型・成形・加工まで一貫した生産工程を実現しています。
国内に3拠点、海外に5拠点の生産工場があり、大型射出成型機や各種付帯設備など充実した生産設備、検査装置を有します。プラスチック素材自体や高度な射出成形技術、エンジニアリングのノウハウを活かせることは、積水テクノ成型としてのグループ力ならびSEKISUIブランドならではの最大のメリットです。

CAE解析
最新のCAE解析の元、金型成形の設計・加工を行います

様々な産業ビジネスでの成形品に実績多数
SEKISUIの技術とノウハウで完全サポート

積水テクノ成型は、エレクトロニクス、モビリティ、住インフラをはじめ、様々な産業ビジネスにおいて膨大なデータを有し、高機能プラスチックと樹脂成形に関する高度な開発技術と生産ノウハウ、大量生産体制を保有。マイクロオーダー成形品に問題になりがちな、キャビティへの流し込みや、金型からの成形品の取り出し(突出し)も解決しました。お客様の高度かつ多彩な要求品質にあわせたカスタマイズ、材料開発も可能です。

積水テクノ成型株式会社の栃木工場
積水テクノ成型株式会社の栃木工場。敷地面積20,000㎡、生産能力14,000トt/年を誇り、四輪車輌用内外装樹脂部材、産業用・食品用・農水産用物流コンテナ、分別回収容器、OAフロア、雨水貯留槽などの生産を行う

抗ウイルス成形品のお問い合わせ先はこちら

積水テクノ成型株式会社 マーケティンググループ 担当:金子

用語解説

※1 抗ウイルス

SIAA(一般社団法人 抗菌製品技術協議会)定義では、「製品(表面)上に付いた特定ウイルスの数を減少させること」。

※2 ペレット(材)

ペレット(Pellet)は、プラスチック成形品の原料にあたり、粒状・米粒の形をした「合成樹脂」のこと(材料によって粉状もある)。代表的なものにポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE) ポリスチレン(PS)などのペレットがあり、温度を上げることで柔らかくなる性質のものを「熱可塑性樹脂」、熱をかけても柔らかくならないものを「熱硬化性樹脂」という。一般的に成形後の製品を「プラスチック」、成型前の原料を「樹脂」と呼ぶ。

※3 射出成形(インジェクション)

高温(200℃前後)で樹脂を溶かし、それを金型に高圧力で押し込み、冷却後に固めて製品を作る。一連の作業を行う機械を「射出成形機」と呼び、溶けた樹脂を金型に押し込む注射器状の装置を「射出装置」、金型が高圧で開かないようにする装置を「型締め装置」と呼ぶ(射出成形機は、この2つの装置の総称)。「インジェクション(成形)」とも呼ぶ。

※4 混練(こんれん)

プラスチック成形品の材料となる樹脂に着色したり、添加剤などを混ぜ込む事で機能性をもたせたりすること。2種類以上の樹脂や薬品などを混ぜ合わせ、異なる外観や機能を持たせることを混錬(コンパウンド)と呼ぶ。

※5 OEM/ODM

OEMは、Original Equipment Manufacturingの略で委託者のブランドで製品を生産すること(それを生産するメーカーのこと)。ODMは、Original Design Manufacturingの略で、委託者のブランドで製品を設計・生産すること。

※6 CAE解析

「CAE(Computer Aided Engineeringの略)」は、設計段階において開発製品に性能的な問題がないかシミュレーションを実施し、工程設計の事前検討をサポートするシステム。例えば、実製品で想定される荷重に対する応力を解析し、強度が不足する部分を特定。また、流動解析により、金型キャビティの末端まで樹脂が充填されるかも確認できる。